アミロイドβの蓄積対策に脳を活性化させる知的活動を

超高齢社会を迎えた現在の日本は、4人に1人が高齢者であると言われます。医療の発達により平均寿命が延びたとは言え、加齢と共に体の不調に悩まされる事は否めません。それは、自覚症状のある体の不調だけでなく、本人が気づかない間に進行する認知症のリスクです。

特に、アルツハイマー型認知症は発症する25年も前から、原因となるアミロイドβの蓄積が始まっていると言われます。アミロイドβの減少や蓄積を予防する方法はいくつかありますが、その中の1つ「知的活動」を説明します。

アミロイドβの蓄積を予防する知的活動

知的活動とは頭を使いながら指先を動かし、神経細胞の活性化を目指す活動を言います。例えば、将棋や囲碁、チェス、トランプなどがそうです。

こうした勝敗を競う対戦型のゲームは、高度な知的活動を伴う上、コミュニケーションを深める事にもつながります。また、日常的に文章を書いたり活字を読んだりする作業も、知的活動の一環と言えるでしょう。

文章を考えて書く作業はとてもクリエイティブで、活字を読む事で知能の蓄えも増えるからです。日記や季節のお便り、雑誌への投稿、小説や新聞を読む習慣なども、アミロイドβの減少や蓄積を予防する知的活動として役立ちます。

他にも、裁縫や料理といった頭と指先を使う作業が、アミロイドβの減少や蓄積を予防する知的活動として推奨されています。

脳を活性化して健康を保つには、まず毎日を楽しく過ごす事が必要不可欠です。活字が苦手な方が無理して本を読んだり、料理が苦手な方が包丁を握ったりすると、かえってストレスを感じる事が多くなってしまいます。

そこで、ご自身が好きな事を思いっきり楽しみながら、脳を活性化させる方法を模索しましょう。例えば、歌が好きな方は本格的にカラオケ教室に通ってみたり、楽器を習ったりすると、大きい呼吸と指先の運動、何度も練習する事で脳の神経回路を刺激して認知症対策に役立ちます。

また、おしゃれを楽しむ時間も元気な脳を守るのにつながります。認知症初期の方は、自分の状態を洞察する能力が弱まるため、身だしなみに気を使わなくなる傾向があります。つまり、毎日のコーディネートを考えたり髪形を気にしたりする事は、実は高度な知的活動になっているのです。

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